ジョブ型人材マネジメントは、職務の明確化と職責の高さに応じた報酬により、従業員の主体的な挑戦と成長を後押しすることを目的としています。経団連の令和3年度の経労委報告では、ジョブ型雇用に関して「総合的な検討が有益」にとどまっていましたが、令和4年度の経労委報告には、「導入・活用の検討が必要だ」と明記され、ジョブ型雇用の導入が必要であることが強調されました。
さらに令和5年度の経労報告には、制度整備の具体策の1つとしてジョブ型雇用を挙げられました。特定の役割・職務・ポストに人を割当てて処遇する「ジョブ型雇用」は、職務の遂行に必要な能力やスキル、処遇等を明確にすることで、社員自身がスキル向上や能力開発の目標を立てやすくなり、主体的なキャリア形成、エンゲージメント向上につながることが期待されます。
今後、秘書職はどのように変わっていくのでしょうか?
メンバーシップ型雇用制度と
ジョブ型雇用制度の違い
雇用形態は2つに大別される | ||
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ジョブ型 | 雇用形態 | メンバーシップ型 |
欧米 | 主な採用国 | 日本 |
職務を明確に し、最適な人材を充てる | 概要 | 職務を限定せず、広く人材を採用 |
限定的・専門的 | 仕事の範囲 | 総合的 (ジョブローテーション) |
高い | 人材流動性 | 低い |
- 秘書の目標設定が難しい
- 秘書の評価指標がなく、曖昧な評価になってしまう
- 秘書のキャリアパスがない、不透明である
- 秘書が長年同じような仕事をしており、モチベーションが下がってしまう
- 役員と秘書のマッチングがうまくいかない
- 社内に秘書のロールモデルが存在せず、秘書室の底上げが難しい
- 役員により秘書に任せる仕事内容が異なり、秘書のスキルの差が大きい
- 事務職の延長に秘書職があり、その違いが不明確である為、秘書の職務が限定される
- 秘書それぞれが属人的な仕事の仕方をしており、秘書の仕事の標準化が難しい
- 秘書間の連携が取れておらず、チーム力の向上が難しい
- 秘書を採用しても短期間で辞めてしまう
- 秘書の「ジョブ」を定義できる
- 秘書の階層・職務・ポストに応じた具体的な指標を設定できる
- 秘書の専門的スキルの設定により、秘書が何をどのレベルまで行えばいいのかがわかる
- 時代に即した秘書の「職務内容」へと更新することができる
- 秘書の自律的な成長、キャリア自律を促すことができる
- 秘書の目標から評価までの一連のプロセスを構築できる
- 秘書の「ジョブ」から「目標」への落とし込み方法がわかる
- 秘書の「目標」の作成方法がわかる
- 秘書のレベル別「スキル」の違いがわかる
- 評価者が秘書を客観的に評価できるようになる
- 秘書職のジョブ型雇用導入に向けた一連のプロセスを理解できる
お客様の声
秘書との関係性も良くなり、
これからが本番
[50代管理職]
秘書経験が無いため、何から始めればいいのかわからなかったが、伴走してもらえることで、不安が自信に変わっていった。秘書との関係性も良くなり、これからが本番。頑張っていきたい。
頑張りたい秘書がやる気をだせる環境をつくリたい
[40代管理職]
外資系企業で働くプロ秘書と一般職枠採用の秘書の仕事内容や働き方の違いがよくわかった。秘書というだけで、どれほどキャリアが限定されてきたのか、秘書を取り巻くアンコンシャス・バイアスに気づくことができた。頑張りたい秘書がやる気を失わずに、育っていく環境をつくっていきたいと思う。
役員の秘書職に対する考え方が
変わってきた
[50代管理職]
自社に最適な秘書の「ジョブ」を定義できたことが、とても良かった。それにより、秘書のモチベーションが高まり、役員の方々の秘書職に対する考えも変わってきている。
メンバーシップ型雇用制度からジョブ型雇用制度への移行に向けた準備期間として、少なくとも1年程度は必要かと思います。それぞれ特有のご事情があると思いますので、半年〜2年間を目安として考えてください。早ければ早いほど様々な準備が可能となります。
はい、対応可能です。秘書の評価軸が無い場合、どうしても主観的な評価になりがちです。この機会に、秘書職への客観的な評価が可能になる「評価指標」をつくり、目標から評価までの一連のプロセスを構築することをおすすめします。
はい、日本文化や企業風土を考慮し、それぞれの企業様に最適な方針を考え、仕組みを構築していきますのでご安心ください。
青山学院大学、クィーンズランド大学院卒業、京都大学大学院経営学修士課程終了
大学卒業後日系商社に勤務後、SIEMENSの人事部にて人材採用業務に従事する。留学後10年間、ティファニー、バンクオブアメリカ・メリルリンチ、ノボノルディスクファーマ など外資系企業にて10名のトップマネジメント(社⻑や役員など上級管理職)を補佐するエグゼクティブ・アシスタント兼通訳者として働く。日本では数少ない上級米国秘書検定保持者であり、米国秘書検定の講師を務める。社内で秘書の目標の明確化や業務の標準化、また、コンピテンシーの作成・導入を行い、高い評価を得る。アジア・パシフィック秘書会議に参加し、欧州ロイヤルファミリーの来社を補佐するなど多彩な経験を持つ。
2013年に独立し、「一流秘書養成スクール」を設立。日本の秘書業界のオヒニオン・リーダーとして「次世代型秘書リテラシー教育」をすすめ、日本企業に必要な秘書人材の育成を行う。
京都大学大学院では、経営の観点から「秘書サービス」の研究を行う。現在、10年間エグゼクティブを補佐した「秘書の実体験」と、11年間にわたり3万人の秘書を育成した「秘書育成経験から得たノウハウ」、アカデミアの知見を活かした学術的な「秘書学」の3つの観点を融合させ、トップマネジメントサポート人材の育成ならびに組織開発のためのコンサルティングを行なっている。21万部ベストセラー『誰からも「気かきく」と言われる45の習慣』なと著書多数。メディア掲載は100回を超える。